ナゾ

本日は天候が悪かったので一日中、HDDからDVDへのダビングを繰り返し繰り返し。


『三百年の謎匣』(作/芦辺拓)を読了しました。森江法律事務所を訪れ、遺言書の作成を依頼した老人が殺害される、まるで異次元において実行されたような奇妙な状況で――。更にその後、老人の名で郵送された書籍には記述者、場所、年代が異なる六つの謎が――。収録された短編ミステリは一部の"謎"を残してバトンを次の物語へと手渡し、全ての"謎"の解答により"現実の謎"が解明されるというオモシロい試みです。いや、まんまと著者の策謀に嵌まり、集中して読み終えることができました。とても楽しめたです。しかし、まさか新島ともか嬢のドジっ子エピソードが……になるなんて〜♪


『やさしい死神』(作/大倉崇裕)を読了しました。『三人目の幽霊』『七度狐』に続く落語シリーズ第三弾。ミステリとして含まれる"謎"は当然の事ながら、"謎"が生まれた要因、過程、結果が明らかにする、芸人が追求する"芸"の厳しさ、師弟の"絆"、"粋"。カッコイイ……と思わずため息が。ただし本作のヒロイン、間宮緑さんの魅力がちょっと緩い……かな。濃ゆい師匠連中に比べちゃうと可哀想? でもでも本来ならば彼女は主人公であるはずの「紙切り騒動」においてさえ、松の家京楽師匠に全部、持って行かれちゃうのはどうでしょう……?