『風の交響楽』

胸の間を清んだ風が過ぎ、軽やかな音色がコロンコロンと響きます。




気まぐれで飛び込んだ図書館の書籍棚を、何かないかな?
とホヨホヨと物色すること数分。
これ!と手に取ったのが『風の交響楽(シンフォニー)』(作/光原百合)。
もう手に取らずにおれない素敵な色合いの装丁なのです。


藤城清治先生の装画の影絵(※)が更に素晴らしい。


さてと読み始めると、まず『序の歌』で背筋がピンと伸び、
次の『朝露の石』では目頭が熱くなり……感動で鳥肌が立ち……


次々と語られる物語は何れも暖かく愛らしく、ほんの少し冷たく尖っている。
……そうして確りと響く音色に身を委ねる快感に浸りました。




※関西人なので《パルナス》のCMを思い出してホロリとしました……