2003-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『コートと青空』

『コートと青空』(作/山川直人) 現在、休刊している漫画雑誌「コミックアルファ」に不定期連載されていた漫画(「コートと青空」「いちご」「プラットフォーム」「行列」「コンサートの夜」「ふたり暮らし」「おねえちゃん」)を著者が自費出版された「同…

『ふらふらふらり』

『ふらふらふらり』第一部(作/藤本和也) 五人の青年男女(倉本聰、市川森一、佐々木守、神崎かい、小林緑)のちょっと懐かしい匂いのする「青春ドラマ」を描いた漫画。 同棲している(というか女性の下宿先に男性が居候している)男女(聰、神崎)が「や…

『慟哭』

『慟哭』(作/貫井徳郎) ※未読の方はお読みにならないでください! 難航する連続幼女誘拐事件の捜査に焦れる社会の「狂騒」に打たれる捜査一課長、佐伯の「苦悩」と、救いが得られないという空虚感に苛まれる「彼」が「宗教」にはまり狂気に蝕まれる「過程…

『明日のナージャ』

『明日のナージャ』 第12話「宝探しはロマンチック!?」 (脚本/ルージュ・ドゥ・ルーン、演出/細田守、作画監督/川村敏江) 細田監督は緻密に計算された劇場版『デジモンアドベンチャー』のような作品ばかりではなく、今回のエピソードのようなギャグを…

『青空の卵』

『青空の卵』(作/坂木司) 一言でいうと、なんともストレートというか、青臭いというか、かなり苦手な物語でした。 感動させようとするエピソードが山盛りなんですけど、ぜんぜん届いてこない。 登場人物が口にする台詞は一切、響いてこない。 そして最悪…

『電送怪人』

『電送怪人』(作/芦辺拓)

『猫田一金五郎の冒険』

『猫田一金五郎の冒険』(作/とりみき) ついに出た。まさか猫田一探偵の華麗なる冒険が一冊にまとまるなんて……世も末だ……否! 世の中、捨てたものじゃない。 「斜めすぎる屋敷の犯罪」「悶々島」「犬家の人々」「悪魔の蹴鞠唄」「錯覚館の恐怖」「猫田一金…

『ゲッペルスの贈り物』

『ゲッペルスの贈り物』(作/藤岡真) ※未読の方は間違ってもお読みになられませんように。 終戦間際、最終兵器「ゲッペルスの贈り物」を日本に運ぼうとするUボート艦内の緊迫した場面をプロローグに狂気の一夏の物語が動き始める……。 う〜ん。主人公の一…

『対話篇』

『対話篇』(作/金城一紀) 「恋愛小説」「永遠の円環」「花」で編まれた短編集。 最後に配された「花」の、ある花たちが咲く花壇の側で四人が涙を流すラストシーン(誤記にあらず)が作品の終幕に相応しい、とても素敵なエンディング。 それに互いが幽かに…

『スローグッドバイ』

『スローグッドバイ』(作/石田衣良) 「恋愛」なんて刹那的な行為なのだから、それを扱う「恋愛小説」がだらだらと長いなんてありえない。そんなのは、まがい物。 「泣かない」「十五分」「You look good to me」「フリフリ」「真珠のコップ」「夢のキャッ…